11. 過去の傷を癒すのは、「いまの自分」を信じることから

ふとした瞬間、昔の記憶がよみがえることがあります。
あの時、言えなかった言葉。
誰にも分かってもらえなかった悲しみ。
傷ついたまま、置き去りにしてきた心のかけら──。

過去の痛みを乗り越えるには、
「もう忘れよう」と思うことよりも、
“いまの自分が、その傷にやさしく寄り添うこと”が大切です。

今回は、過去の傷を癒すプロセスとして、
「いまの自分」を信じること、そしてインナーチャイルドの癒しについて綴ります。

心の奥にいる「もう一人の自分」

インナーチャイルドとは、
子どものころのあなた自身の感情や記憶のこと。
幼い頃に感じた悲しみ、寂しさ、不安、
言いたくても言えなかった思い…
そうした未消化の感情は、
大人になった今も心の奥に静かに残っています。

時には、何気ない言葉に傷ついたり、
なぜか涙が出てしまったりするのは、
インナーチャイルドが「気づいてほしい」と
小さな声でサインを送っているからかもしれません。

「あの頃の自分」に、今の自分が寄り添う

過去の痛みは、
その時の自分では受け止めきれなかったからこそ、
心の奥にしまい込まれてきました。
でも今のあなたは、あの頃の自分よりずっと大人で、
優しさも、知恵も、愛も持っています。

だからこそ、今こそできることがあります。
それは、過去の自分にそっと寄り添い、
「もう大丈夫だよ」と声をかけてあげること。

傷ついた自分を否定するのではなく、
抱きしめるように理解してあげること。
その瞬間から、魂の深い部分で癒しが始まります。

癒しの鍵は、「いまの自分を信じる」こと

過去の傷がなかなか癒えない時、
私たちは心のどこかで
「自分には癒す力がない」と思い込んでしまっていることがあります。

でも本当は、
いまのあなたには“過去の自分を救う力”があるのです。
辛かった記憶を完全に消すことはできなくても、
その出来事に向き合う新しい視点を持つことはできます。

「私はもう、ひとりじゃない」
「私は、私を助けることができる」
そう信じることが、セルフヒーリングの第一歩です。

過去の出来事は変えられなくても、「意味」は変えられる

出来事そのものは変わらなくても、
そこから受け取る“意味”は変えることができます。

たとえば、傷ついた過去を「自分が弱かったから」と責めるのではなく、
「よくあんな中でがんばっていたね」と
労わるようなまなざしで見ることができたなら、
その記憶の持つ波動は変わります。

「過去の出来事は、自分に優しさを教えてくれた」
「今の私を育ててくれた道だった」
そう思えたとき、
その傷はあなたの中で“愛の記憶”へと変わっていくのです。

傷ついた心を包む、日常のセルフヒーリング

毎日の中でできる、小さな癒しの習慣も効果的です。
たとえば──

  • 心が落ち着く香りを取り入れる
  • 安心できる音楽を聞く
  • 「大丈夫」と自分に語りかける
  • 幼い頃の自分に手紙を書く
  • 涙が出たら、我慢せずに流す

そうした行動は、過去の自分に
「私はあなたの味方だよ」と伝えるようなもの。
あなた自身の存在が、最も頼れる癒しの力なのです。

「傷があったからこそ、優しくなれた」

傷ついた経験は、できれば避けたかったものかもしれません。
でも、その痛みを知ったからこそ、
誰かの気持ちに寄り添えるようになったり、
深く共感できるようになったりもします。

だから、すべての過去は、
あなたを“愛の人”へと育ててきた軌跡なのです。

今のあなたが持っている、やさしさ、思いやり、強さは、
その過去と向き合ってきた証でもあります。

あなたは、あなた自身の“光”になれる

癒しの旅に、正解はありません。
人それぞれのリズムがあっていいし、
「もう大丈夫」と思えるタイミングも人それぞれです。

でも、どんな過去を持っていても、
どんな傷を抱えていても、
あなたは「いま、この瞬間」から、自分の光を取り戻すことができます。

あなたは、自分自身の守り手であり、
癒し手であり、導き手です。
どうかそのことを、忘れないでいてください。

関連記事